東京での上映に行きます!

寒中お見舞い申し上げます。

溝口はニューヨークで頑張って働いています!今は、アメリカのテレビ局で放送される単発ドキュメンタリーのアシスタント編集マンをしていて、編集経歴40年以上という大先輩の編集マンに付いています。今までとやり方が違うので緊張することも結構ありますが、新鮮で勉強になっています。

さて、本題です!

東京都内で、最初の上映会が決定しました。上映は1日だけですし、仕事の状態も読めなかったので、なかなか決めづらかったのですが、今の仕事のスタッフも休みを取っても大丈夫!と言ってくれたので10日ほど、日本に行くことにしました。

この「映画上映&ピアノコンサート&やまと舞」という豪華なライブイベントは、実は、いくつもの偶然が重なって生まれたものなんです。

企画者はクラブワールドという会社を経営されている大村真吾さんです。

長い話を簡単に言うと・・・

大村さんが昨年夏に平取町を訪問され、用事が終わった帰りに偶然、毎週土曜日に二風谷のチセで行われていた「ユカと語り部」に立ち寄られ、偶然、その日の語り部の一人が川奈野一信さんで、偶然、その日は一信さんが完成したばかりのこの映画の話をしていて、偶然、大村さんと作曲家の松尾さんが知り合いで・・・。どこかで聞いた話だというので、大村さんがすぐに松尾さんに連絡されて、繋がったわけです。

大村さんは、大阪シアターセブンでの上映会にも来てくださいました。そこでイベントの話も打ち合わせし、その時は、私も東京に行けるかどうか全くもってわからなかったのですが、このように実際に足を運べることになりました。

作曲家の松尾泰伸さんは、私が若かりし頃、音響と音楽の専門学校に通っていた時に、「映画音楽」の授業を受けた時の先生で、私が映像に興味を持つきっかけを作ってくださった方です。

実は、連絡したのは卒業以来。なんと26年ぶりで、これまた偶然、ニューヨークの知人が、松尾さんのかつてのバンド仲間だった方のお友達だったので、繋いでいただきました。

予算も大してないし、覚えておられるかもわからないし、私のような無名の監督に興味があるかもわからないし、お願いできるかわからないのだけど・・・という不安を持ちつつ試写版の映像をお送りしました。すると偶然、松尾さんは、アイヌ文化への興味が以前からおありで、作曲を快諾して下さったのです!

(↑上の写真は、大阪での音仕上げの時に26年ぶりにお会いした時のものです。)

松尾さんは、今回、ピアノに合わせて舞を披露されるやまとふみこさんとも、ちょうどこの映画音楽を作っておられた時に出会われたそうです。

ということで、滅多に揃わないこの3人がライブで一堂に会するこのイベント。終了後は、トークもありますので、ざっくばらんに色々な話が出来たらと思います。ぜひ、来られた方々とも色々な話がしたいです。特に東京方面の皆様、ぜひ、足をお運びください。よろしくお願いします。

<記>
 
▶︎特別イベント「縄文」と「弥生」の融和
1. ドキュメンタリー映画「Ainu | ひと」上映
2. 松尾泰伸・ヒーリングピアノコンサートwith やまと舞(やまとふみこ)
*最後に出演者のトーク&ディスカッション有り
▶︎日時
2月16日(土)
開演:14:00(開場13:30)
終演:17:45
料金:
前売り5000円 当日6000円
学生 3500円(当日4000円)
中学生以下 2500円(当日3000円)
東京都調布市仙川町1−25−2 仙川アヴェニュー北プラザ2F
▶︎チケット申し込み
ファックス&電話:添付のチラシ資料をご参照ください。
▶︎主催・問い合わせ:クラブワールド 03-6146-3705 (月ー金)

2018年の上映が終わりました

あっという間に2018年が終わってしまいました。

2月末に撮影地の平取町で、関係者だけの完成前試写会をしました。

その後、4月30日に鍋澤エカシが完成前に急逝というショッキングな出来事がありました。2月の試写会で「よくやったな!」と鍋澤さんがかけてくれた言葉が支えになりました。

  • 撮影日:2015年3月29日
  • 鍋澤さんが好きなフクロウ。コタン・コル・カムイ (村を守る神)
  • 木彫りのフクロウの裏(2009年2月19日・鍋澤保)
  • 鍋澤さん手作りのパスイなどの棒

6月の大阪での音仕上げの日に地震、夏の北海道滞在中にも地震・・・と、色々と忘れられない事があった年でした。

でも、様々な方に支えられて、平取町で2日間の世界プレミア上映。大阪・神戸で劇場初上映。その後、鳥取で2回の上映の機会に恵まれました。

  • シアターセブンの上映前・立ち見も出る満席でした。
  • シアターセブンの舞台挨拶 溝口・川奈野ご夫妻・松尾泰伸さん・森岡健治さん(二風谷アイヌ文化博物館館長 | 写真提供:02MA RECORDS
  • 記念写真 森岡健治さん(二風谷アイヌ文化博物館館長)・溝口・川奈野ご夫妻・松尾泰伸 さん|写真提供:02MA RECORDS
  • 元町映画館上映後
  • ラジオ関西にも出演しました
  • 三上公也さん・溝口・木谷美帆さん

9月6日に起きた北海道胆振東部地震で、萱野茂二風谷アイヌ資料館のガラスケースがめちゃめちゃに壊れ、天井も壊れました。出演者である萱野れい子さんのご自宅もサッシや灯油缶などが被害を受けました。

大阪・神戸の上映会で支援金を呼びかけた所、復興支援金が591,213円も集まりました。早速、資料館に送金しました。
「お陰様で役立てる事ができました。天井や一部のガラスケースはまだ修復が必要ですが、なんとか目処が立っています。ありがとうございました」との事です。れい子さんのお宅も修復できたそうで、寒い冬になる前に間に合って良かったです。ご支援をしてくださった皆様、本当にありがとうございました!!

また、大阪ではアンコール上映もしていただき、神戸・大阪合わせて600を超える人に観ていただきました。

鳥取の琴浦町赤碕、米子でも100を超える人に観ていただきました。

また、神戸芸術工科大学でも、特別授業という形で生徒さんに観ていただく機会をいただきました。

特に宣伝マンも雇っていませんので、興味を持っていただける団体や劇場で、地道に上映活動をしていけたらと思っています。特に本州以南で沢山上映したいです。

口コミにご協力いただけたら幸いです。

今のところ、2019年は2月に東京での上映が決まっています。

今後もよろしくお願いします。

ドキュメンタリー映画の完成上映会をしました!

2015年から製作に取り組んできたドキュメンタリー映画「Ainu | ひと」が完成し、

6月30日と7月1日に撮影した現地で世界初上映会を行ってきました。

両日共に、100人近い来場者があり、トータルは205人。
初日の30日は、偶然ですが、4月に急逝した主人公の一人の月命日で、

地元ということもあって、とても特別な上映会になりました。

アンケートもお願いし、141人から回答をいただく事ができて、とても参考になりました。いくつか、感想文を抜粋いたします。

◎アイヌの歴史を知らない人にもわかりやすい映画でした。

◎アイヌ文化の勉強のつもりで来たのに、まさかで泣いた、感動。

◎川奈野さんの「和人に恨みはない、感謝感謝」のシーン、アイヌの方たちの心の温かさが良く現れたシーンでした 。

◎平取の宝物、北海道の宝物。日本の宝物ですね。

◎1人でも多くのアイヌのこうした記録を残す必要があると感じます。社会が、1人1人が、何が出来るのか考えるきっかけになる映画だと思いました。

◎自然の恵みに対しての感謝、人間も一生物として謙虚に生きていければと思った。「差別という時代もあったんだ」と事実を淡々と受け入れて語るシーンも印象に残った。

◎地元や道内じゃない方が先入観なしに作った映像で、政治的、観光や商業・経済的発展目的でないとても純粋なドキュメンタリーだと思いました。

北海道新聞やNHKの取材も受けまして、世界初上映会は、おかかげさまで、映画にとって良い形で終わる事ができました。

NHKローカルニュース

北海道新聞 7月1日記事

北海道新聞「ひと」欄 

今後も、自分のペースですが、少しずつ上映活動をしていきたいと思っております。上映に興味のある団体等をご存知でしたら、ぜひ、ご紹介ください。

映画制作の始まり

*GARA FILMSのブログより転記 (2016年)

平取町立二風谷アイヌ文化博物館と協働で映像記録を始めました。

今年は、この夏で3回目の訪問となります。

古老たちの話、カムイユカラなどの口承文芸、地元のアイヌ文化に関連する景観やイベントなどを記録。

これらを、総括してドキュメンタリー映画に昇華させたいと考えています。

 

私のアプローチは、地元との密接な協働です。

インタビューも地元の人が聞きたいこと、残したいことを地元の人に

聞いてもらい、その上で、私が外の立場から聞きたいことを加えました。

 

平取町には、アイヌ民族が多く暮らしています。

アイヌ語や文化を学ぶ人も多く、継承する活動も盛んな街なので

これまで、国内外からも多くの人が訪れ、ドキュメンタリーも作られてきました。

でも、地元には、それらの映像が残っていません。

本企画では、特に地元の後世に継承する為の映像を記録したいと思いました。

加えて、国内外でも上映することで、豊かなアイヌ文化や人々の暮らし、想いを沢山の人に

伝えたいと考えています。

この10年あまり、市民メディアにこだわってきた私としては、地元の人が自ら

ビデオ撮影や制作をしてもらいたいという気持ちがあります。

2月、地元の人の要望もあって、博物館と近くの別の事務所の人に声をかけ、

パイロット版のビデオワークショップも行いました。