満席御礼!札幌・追加上映決定

4月26日にシアター・キノで1回だけ、映画が特別上映されました。ご来場していただいた皆さん、ありがとうございました!萱野れい子さんと茂さんの息子さんで、二風谷アイヌ語教室の事務局長でもある志朗さんが、上映後にトークをされました。また、萱野志朗さんは、この前の日曜日に平取町の町議に初当選されました!おめでとうございます。

なんと!満席以上で劇場に入れなかった人も出たそうです。ということで、追加上映がすぐに決定しました。嬉しいです。当日、せっかく来てくださったのに入れなかった皆さん、ごめんなさい。

追加上映は5月20日(月)の夜です。具体的な時間は5月14日に決定するそうです。

劇場の担当者から届いた当日の様子を伝えるメールも、ご紹介したいと思います。

「皆さんとても楽しんでいただき、場内からは拍手がわきました。萱野志朗さんから溝口さんとの信頼があってこのような素晴らしい作品がうまれたことを誇りに思っているというようなお話が、そしてそう遠くない古老たちの人生の最後に、映画によってこれからもずっと残ってゆく財産だ、とおっしゃっていました。」

これからもよろしくお願いします。

アイヌ新法成立

4月19日、アイヌ新法が成立しました。大きな事なので、これはやっぱりブログにも記録しておこうと思います。

上の記事は朝日新聞。喜ぶアイヌの人々の声をフィーチャーしてるいます。一方で、ヤフーの記事では、下記の意見がフィーチャーされています。それぞれのメディアの視点によって発信の仕方が全く違う事を示す良い事例だなと思いました。

萱野茂二風谷アイヌ資料館・萱野志朗館長「先住民族の権利に関しては一切触れていない」
コタンの会・清水裕二会長「こんな状態で『法案ができました』と言われて『はい分かりました』なんて(言えない)。悲しいという気持ちしかない」

日本政府は、2007年に国連の「先住民族の権利宣言」を採択しています。(*リンクは、2008年の北海道大学アイヌ・先住民研究センターによる日本語翻訳文です)

私が初めて平取町に行ったのが2008年で、「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が国会で採決されたばかりで、本件に関する有識者会議の報告会などが平取町でも行われていました。当時、私は日本はアイヌを先住民族と認めたのだと勘違いしていました。

この度の新法成立まで、採決から12年かかったという事になります。法律の事は、私は全くもって専門知識もなく、それを読むのも苦手ですが、具体的に、この法律がアイヌの人々にどのような影響をもたらし、日本の中で、アイヌ文化やアイヌ民族の権利に関する認識がどう変化していくのか、見続けていきたいと思っています。

様々なメディアをチェックするのは大変な作業ですが、私としては、様々な人、特にアイヌ民族やアイヌの事に実際に関わる人々の声に耳を傾けていきたいです。

二風谷コタンが新しくオープン!

4月、春になっていろいろな事が新しく始まる季節ですね。

二風谷アイヌ文化博物館の駐車場だった所と、その周辺が改修され「二風谷コタン」として生まれ変わりました!

「ウレシというアイヌ工芸伝承館もオープン!去年に行った時は、ずっと工事中だったので、次に行くのが楽しみです!!8月には大きな地震があって二風谷地区も平取町も大変でしたが、無事オープンして嬉しいです。アイヌ文化に興味のある方は、ぜひ一度行って欲しいです。

平取町観光協会二風谷アイヌ文化博物館にぜひ、お問い合わせください。

北海道伝統アイヌ工芸展で平取の女性が受賞!

またまた嬉しいニュースが届きました。

平取の女性お二人が揃って伝統アイヌ工芸展で、なんと最優秀賞を受賞!

お二人とも滞在中は、私もよくお話をさせていただいた方なので、個人的にもとっても嬉しいです。

貝澤寛子さん(写真左)は、サラニという袋に独自にアイヌ文様の刺繍をあしらわられて、とってもオシャレでクリエイティブ!川上ききょうさん(写真右)は、伝統の着物であるアットゥシをオヒョウの木の皮で作った糸で作られました。おめでとうございます!!

平取町から2人!文化庁長官賞受賞

昨年11月、平取町の木幡サチ子さんと貝澤雪子さんの受賞の話題を書きましたが、なんと、今度はそのお二人が揃って文化庁長官賞を受賞されるという素晴らしいニュースが飛び込んできました。

サチ子さんは口承文芸、雪子さんは織物。お二人とも長年、地道にそれぞれの分野で研鑽され、その実力が、国から評価されたのですから、本当に素晴らしい事だと思います。

ただただ、大拍手を送りたいです。おめでとうございます。

写真提供:関根真紀

OurPlanet TVで取材していただきました

東京で2001年から地道に市民の目でインターネット放送を続けているOurPlanet TVがインタビューをしてくださいました。

日本では数少ないオルタナティブメディア(もう一つのメディア)として、下記のミッションを掲げておられます。

「マスメディアに対抗するメディアとしてではなく、オルタナティブな、もうひとつのメディアとして、マスメディアからこぼれ落ちた情報をすくいあげるのが私たちの役割だと思っています。多様な情報が共有される社会を目指して、OurPlanetTVは小さな声にも耳をかたむけ、情報を発信していきます。」

福島・東北・沖縄・ジェンダー・農業・政治・・・などなど分野は多岐にわたります。テレビでは得られない情報が必ず得られると思いますので、よかったらウェブサイトをご覧になってください。

市民向けの、ビデオ制作ワークショップも開催しておられます。OurPlanet TVで学んでドキュメンタリー映画を作った人もいらっしゃいます。

非営利団体なので、寄付や募金が運営の助けになります。ご賛同いただける方は、少額でも構いませんので、寄付をしてあげてください。使わなくなったバッグやアクセサリーなどで寄付をする方法もあるようですよ。

ご支援のお願い

その他のご支援方法

よろしくお願いします。

東京上映終了|コンサート&舞&トーク

全部で約4時間!とっても濃密で豪華なイベントでした。当日、会場に行くまで、殆ど人が来なかったらどうしよう・・という不安があったのですが、100人近くの方に来ていただき、会場の席は、ほぼ埋まっていて嬉しかったです。

映画の最後、エンドロールの曲が終わると同時に、松尾泰伸さんが同じ曲を生ピアノで弾き始めるという粋な演出。

鍋澤さんに捧げられた「nomi (祈り)」という曲は、後のトークでその意味を松尾さんがお話しされたのですが、それと知らずに涙したという人もいらっしゃいました。私も生演奏を聞いたときは鳥肌が立ちました。松尾さん、素敵な曲をありがとうございました!

できるだけ、会場でお話しするようにしているのですが、私が着ている衣装は、黄八丈の生地に黒い布地が縫い付けてあってその上にアイヌ文様の刺繍が施されている「二部式」です。本来のアイヌの衣装 (←リンククリックしてみてください)は、長襦袢のように長い着物です。

私が長年ホームステイしてお世話になっている川奈野さんのご近所の方が「尚美ちゃんにあげたいので、あちこちで着てね!」とプレゼントしてくださいました。

着物の刺繍は川奈野元子さん。

頭につけているのは「マタンプ」(←リンククリック!昔は男のものだったそうです)というはちまき状のもので、これはその方が着物に合わせて新しく作ってくださいました。

見て頂いたらわかりますが、全て手縫い。暖かい心のこもった世界に一枚しかないアイヌ文様の衣装。大事に着て、これからも、あちこちの会場で見てもらいたいと思っています。

それから、いつも会場で出来るだけ配布している小冊子があるので紹介します。アイヌ民族文化財団のご協力で提供して頂いているものです。この冊子はコンパクトですが37ページ。歴史・言葉・信仰・住食住・生業・芸能・アイヌ文化の現在。と多岐にわたって情報がまとめられています。

ドキュメンタリー映画の中では、出来るだけ様々な文化や歴史を散りばめたくて工夫したつもりですが、当然全てをカバーすることはできません。だから、この映画を見終わって、もうちょっと知りたいなぁと思って頂けた方に、有料のパンフレットじゃなくて、無料で家に持って帰れる何かがあると良いなぁとずっと思っていたのです。

それで、私が財団にお願いして、可能な時に可能な数だけ送っていただいているという次第です。財団の「アイヌ文化を学ぶ」のウェブページにも沢山の情報が出ていますので、ぜひ、チェックしてみてください!

木幡さんが北海道文化賞受賞

映画の主人公の一人でもある木幡サチ子さんが、道庁から「北海道文化賞」を受賞されました。そして、平取町にお住まいの工芸家・貝澤雪子さんもアットゥ織りで「伝統文化ポーラ賞」の地域賞を受賞。

サチ子さんの口承文芸は映画の中でもご覧になれます。雪子さんの見事な織り物は平取町の二風谷アイヌ文化博物館横の工芸館で是非、見ていただきたいし、購入していただける物もあります。他にも工芸家が沢山いらっしゃいます。詳しくは、「二風谷アイヌ匠の道」のページをご覧ください。