アイヌ・フェスティバル

白老町に2020年にオープンするウポポイ(民俗共生象徴空間)のPRで、アイヌ・フェスティバルが、この秋、名古屋・東京・大阪で開催されます。

アイヌの工芸品・踊り・料理など、様々な事が体験できる貴重な機会なので、ぜひ、足を運んでみてください。

平取町で国際先住民族フォーラムが行われます

ウウエカパ [u-ekarpa]
集まる、集いを持つ、集合する。

平取町でアイヌ文化の継承と多文化共生をテーマに、国際フォーラムが開催されます。ニュージーランド、カナダ、フィンランド、そして日本も合わせると4大陸から専門家が言語・知的財産・文化環境・そして先住民族の権利などについての専門家による発表とディスカッションが行われます。

今年は、国連が定めた国際先住民族言語年です。ぜひこの機会に足をお運びください。

東京・ヒューマンライツセミナー

東京でアイヌ語と琉球語に関するセミナーが行われます。平取町出身の大学生、関根摩耶さんもパネリストの一人です。

日本には日本語以外に、北にはアイヌ語、南には八重山語や与那国語など消滅の危機に瀕している言語があります。「ことばは民族の証」と、アイヌ民族で国会議員にもなられた、故・萱野茂さんは言っています。

言語をマスターするのは難しいですが、ちょっとした単語でも言葉を知ると、その民族の文化に近づいた気がします。面白い発見があります。

私は映画の主人公の一人の鍋澤さんの家で、よく何飲む?と聞かれる事があって、「ビール・ク(私)・ク(飲む)・ルスイ(したい)」という言葉を覚えました。その応用で、水はワッカなので「ワッカ・ク・ク・ルスイ」となります。

閑話休題。この機会に、ぜひフォーラムに足を運んでみてください。

日系人の集まりでプレゼンしました

2004 年にニューヨークに来て、初めて出来たアメリカ人の友達がJAJA (Japanese American and Japanese in America)という日系人と日本人の集まりを作った3人の日系アメリカ人です。

ロサンゼルス、コロラド、ニュージャージー出身の3世や4世で、全員映像制作をやってる人たちだったので、色々と話も合いました。

ニューヨークには日本人街もないし、集まる所が少ないので、気軽な会を作ろうというので、3人が2004年にJAJAを始め、その後どんどんメンバーが増えて、実際に来る人は限られていますが、フェイスブックのメンバーの数は1200を超えています。

毎月1回、メンバーの人の家で集まって、料理を作り、集まる人も料理を持ち寄って、ワイワイ飲み食いしながら、テーマを決めてイベントをしています。

日本では、私はアメリカの日系人の歴史をほとんど知りませんでした。この会に来てから、戦時中の強制収容の事、アメリカ生まれの男性たちが愛国心を示す為に入った第422連隊戦闘団の事などを聞きました。

8月20日に、アイヌのプレゼンをして欲しいと言われたので、頑張って(英語で!)してきました。

衣装はいつもの黄八丈の二部式にアイヌ文様が入った着物、それに合わせてわざわざ作っていただいたマタンプ。ホームステイ先のご近所の方から頂いた世界に一つしかない衣装です。

JAJAは、平均30人程度の集まりですが、この日はフルハウス!ちゃんと数えてませんが、おそらく50人ほど来ていたと思います。それだけアイヌの事に関心がある人が多いという事なので、とても嬉しかったです。遠くはコネチカット州から、このイベントの為に来てくれた女性もいらっしゃいました。

実際に触ったり、見たりするものがある方がインパクトもあるし、英語でたくさん喋らなくて済むので(笑)、色々持って行きました。

アイヌ民族文化財団の方が提供してくださった英語のパンフレットは25冊、日本語は手持ちが5冊しかなかったのですが、全てなくなりました!

他には、私が長年ホームステイさせていただいている川奈野元子さんが私の為に作ってくださったサラニプ(シナの木の皮で作った袋)、レーザー加工のアイヌ文様のコースター、映画の主人公でもある故・鍋澤保さんから頂いたイクパスイ(捧酒箸)も、実際に皆さんに触って見ていただいました。

「あの音は何?」と良く聞かれるので、ムックリ(口琴)も持って行って、私は下手ですが披露しました。実際にやってみたいというので、試される方もいらっしゃいました。

あとは、個人的に持って帰ってきた平取産のお酒、その他アイヌに関する本(萱野さんが書いたAinu という本の英語版)などなど・・・

30分ほどのプレゼンでしたが、皆さん、真剣に聞いてくださいました!

アイヌの事は、人種差別問題で注目される事が比較的多いのですが、私はそれよりも文化や言葉、人々の実際の暮らしなど、面白い視点から知って欲しかったので、歴史の事はブックレットを見ていただく事にして、できるだけ視覚や聴覚に訴えるプレゼンに努めました。お酒は直接アイヌ文化と関係はありませんが、Sakeはアメリカでも定着していますし、レアなお酒に皆さん興味津々で、飲めない人でさえも5ミリだけ!と言われて注いであげました。感想もいただきましたが、ほとんどが I love itでした。

映画の本編を早く見たいという声もたくさん頂きました。今のところ、プレミア(初上映)が重要視される映画祭に色々と挑戦しているところです。どこかに選出されたら真っ先にブログに書きます!これからも最新情報をできるだけ載せますので、アイヌへの注目をよろしくお願いします。

東京・シドニーの上映は共に満席!

6月3日に東京の台東区、同じ週の6日にオーストラリアのシドニーで上映会が行われました。

東京の上映には300人、シドニーも95人が会場に足を運んでくださり、共に満席で主催者の方にも喜んでいただきました。アイヌの事に関心を持っている人がそれだけ沢山いるという事を示していると思うので、とても嬉しいです。

シドニーでは、日本人以外の方も沢山いらっしゃって、おかげさまでアンケートでも概ね好評をいただきました。上映会に行けなかったので、どうすれば映画をまた見れるか?という問い合わせもいただきました。

東京の上映会では、上映後にインターネットを利用して生で質疑応答をしました。ニューヨークと日本は夏時間では13時間の差があって若干不便ですが、やはり直接会場の方と話をするのは、とても参考になります。

今後、こんな情報を発信すればいいのだとか、こういう事に関心があるのだなという事がわかるからです。実際、「アイヌの事をもっと知りたいので参考になる本や映像があれば教えてください」という質問があって、色々と思い浮かびすぎて、とっさにいい答えが出てこなくて、後で、あぁこれを紹介すれば良かったと思ったりしました。

今後は、このウェブサイトでも参考になる本や映像などの資料などをご紹介するページを作りたいと思っています。

ページを作っている間に、ここで一つだけご紹介します。これは、いつも小冊子を提供いただいているアイヌ民族文化財団に載せてある映像で、口承文芸をわかりやすくアニメ化してあるものです。日本語訳がついたバージョンやアイヌ語のカタカナバージョンなどもあるので、一度、覗いてみてください。

その中から、今日は一つだけここに貼り付けます。アニメも良くできているし、音楽も付けて演出されていて、面白いですよ。

私たち現代人は、こうやって受け身で見るだけですが、文字を持たないアイヌ民族はこのような物語を、大昔に誰かが作って、口伝えで受け継ぎ、聞く人も、それぞれの頭の中でイメージを膨らませて楽しんでいたんですね。

このような口承文芸の中には何日もかかる長い話もあって、「はい、続きはまた明日!」という感じで終わるので、特に子供達はワクワクしながら、続きを聞くのを楽しみにして寝床に入ったのだそうです。

「北海道」名付け親のドラマ

撮影は去年の夏、ちょうど私も平取町にいた頃でした。

有名な役者さん達が主演なので、警備がピリピリでしたが、NHKのドラマ班が平取町にやってきて北海道の名付け親である松浦武四郎のドラマを制作していました。

二風谷アイヌ文化博物館や萱野茂アイヌ文化資料館の敷地内にあるチセが撮影セットになったり、アイヌ語監修や儀礼儀式の所作、踊り、エキストラ出演などなど、たくさんの平取町町民や、北海道で暮らすアイヌの人々も協力しました。

主演は武四郎役に松本潤さん、アイヌの女性役に深田恭子さん、自身もアイヌ民族である宇梶剛士さんもメインキャストの一人として出演しています。全国放送で7月15日午後7時30分からの放送なので、ぜひ、ご覧ください。ドラマのウェブサイトはこちらです。

平取町出身、アイヌの20歳の女性が活躍中です!

オーストラリア、シドニーのジャパンファンデーションで、平取町出身の20歳の女性、関根摩耶さんが5月21日にレクチャーをしました。これは、4月12日から6月21日まで行われているLaura Liverani (ラウラ・リベラニ)さんの写真展「COEXISTENCES: PORTLATES OF TODAY’S JAPAN」の一環で、日本の様々な人々のポートレートが紹介されています。その中にアイヌの人たちも入っていて、摩耶さんや映画「Ainu |ひと」の主人公の一人、川奈野一信さんの写真も展示されているそうです。映画は、現地で6月6日に上映されます。

よく私も、若いアイヌの人たちは、どんな様子なのか?どんな事を思っているのか?と聞かれます。彼女の育った環境やアイヌのアイデンティティについての話もあるので、是非、聞いてみてください。

現地の講演の様子はこちら(最初は音が割れていますが、摩耶さんが喋る直前にクリアになります)

https://www.facebook.com/japanfoundationsydney/videos/453141485448928

SBSという現地のメディアでインタビューもされました。(記事は英語ですが、音声は日本語インタビューです。12分)

関根摩耶さんは、映画のアイヌ語翻訳と監修をして頂いた関根健司さんと、ムックリ(口琴)を演奏して頂いた関根真紀さんの娘さんです。私は2009年にシシリムカ文化祭の発表会で、当時9歳の摩耶さんが堂々とアイヌ語で発表していたのに大変感銘を受けたのを覚えています。

大学生になった摩耶さんは、アイヌ語のラジオ講師を1年務めたり、全国で初めてバスの車内で流れるの停留所案内がアイヌ語で行われることになった時に、アナウンサーに抜擢されるなど、大活躍中です。

また最近、アイヌ語会話を紹介するユーチューブチャンネルも始めました。アイヌ語やアイヌ文化を自然体で紹介して、「へぇ面白いなぁ」と思わせてくれるビデオなので、ぜひチャンネル登録してみてください!

満席御礼!札幌・追加上映決定

4月26日にシアター・キノで1回だけ、映画が特別上映されました。ご来場していただいた皆さん、ありがとうございました!萱野れい子さんと茂さんの息子さんで、二風谷アイヌ語教室の事務局長でもある志朗さんが、上映後にトークをされました。また、萱野志朗さんは、この前の日曜日に平取町の町議に初当選されました!おめでとうございます。

なんと!満席以上で劇場に入れなかった人も出たそうです。ということで、追加上映がすぐに決定しました。嬉しいです。当日、せっかく来てくださったのに入れなかった皆さん、ごめんなさい。

追加上映は5月20日(月)の夜です。具体的な時間は5月14日に決定するそうです。

劇場の担当者から届いた当日の様子を伝えるメールも、ご紹介したいと思います。

「皆さんとても楽しんでいただき、場内からは拍手がわきました。萱野志朗さんから溝口さんとの信頼があってこのような素晴らしい作品がうまれたことを誇りに思っているというようなお話が、そしてそう遠くない古老たちの人生の最後に、映画によってこれからもずっと残ってゆく財産だ、とおっしゃっていました。」

これからもよろしくお願いします。

アイヌ新法成立

4月19日、アイヌ新法が成立しました。大きな事なので、これはやっぱりブログにも記録しておこうと思います。

上の記事は朝日新聞。喜ぶアイヌの人々の声をフィーチャーしてるいます。一方で、ヤフーの記事では、下記の意見がフィーチャーされています。それぞれのメディアの視点によって発信の仕方が全く違う事を示す良い事例だなと思いました。

萱野茂二風谷アイヌ資料館・萱野志朗館長「先住民族の権利に関しては一切触れていない」
コタンの会・清水裕二会長「こんな状態で『法案ができました』と言われて『はい分かりました』なんて(言えない)。悲しいという気持ちしかない」

日本政府は、2007年に国連の「先住民族の権利宣言」を採択しています。(*リンクは、2008年の北海道大学アイヌ・先住民研究センターによる日本語翻訳文です)

私が初めて平取町に行ったのが2008年で、「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が国会で採決されたばかりで、本件に関する有識者会議の報告会などが平取町でも行われていました。当時、私は日本はアイヌを先住民族と認めたのだと勘違いしていました。

この度の新法成立まで、採決から12年かかったという事になります。法律の事は、私は全くもって専門知識もなく、それを読むのも苦手ですが、具体的に、この法律がアイヌの人々にどのような影響をもたらし、日本の中で、アイヌ文化やアイヌ民族の権利に関する認識がどう変化していくのか、見続けていきたいと思っています。

様々なメディアをチェックするのは大変な作業ですが、私としては、様々な人、特にアイヌ民族やアイヌの事に実際に関わる人々の声に耳を傾けていきたいです。